引き続き税務調査の最盛期であるが、
「推計課税」という単語を聞かれた方も多いはずである。
今回の税務調査の思い出話は、その「推計課税」の基となる数値に関して触れたいと思う。
調査選定の際、売上を除外しているかどうかの判断には色々な数値分析を行う。
 
最もオーソドックスなのは、売上原価の項目の数値分析である。
 
粗利益が低い、高いなどと分析するのであるが納税者もそこは心得たもの。
 
どうにかして、売上原価を圧縮する方法を考えるのである。
 
売上原価に該当しそうなものを業種別にある程度列挙してみると、、、
 
・飲食業では、お酒
・風俗業では、おしぼり
・ラブホテルは、シーツ
・サービス業全般では、人件費
    などなど、書き出すとキリがない。
 
そして、どうにかこれらの仕入を圧縮したいと考える経営者がいると、そこにニーズが生まれる。
 
お酒であれば、「上様名義」の取引により仕入を圧縮。
シーツやおしぼりも同様である。
 
ある、業者は
 「明日のおしぼり100本ね!!」
と受注を受けると、暗黙の了解で、
倍の200本持って来るというサービス(?!)で爆発的に業績を
伸ばしたところがある程だ。
もちろん請求書も100本の請求書で発行するが集金は現金で「倍」である。
 
しかし、田端が知っているということ=その取引が当局に「発覚」したということである。
後日、その業者を使用している取引先は「一網打尽」となったのは言うまでもない。
やはり、脱税はいつか必ずバレるのである。