前回、前々回と現況調査に関して触れたが、
今回も現況調査に関して触れて見たいと思う。
現況調査に関するイメージは既に掴んで頂いたとは思うが、
まだまだ現況調査の対象は、枚挙に暇が無い。
また、不正を把握するプロセスの中に必ずと言っていいほど
「現況調査」は絡んでくるのである。
例えば、
◆電話帳
最近は携帯電話があるため、あまり使用されなくなったが、
以前は電話帳を良く見せてもらったものである。
当然のごとく、取引先や、銀行など網羅されており、また、
公表と公表外の取引先や銀行をセパレートして作成されて
いるケースは少ない。
そのため、電話帳から取引銀行などが網羅され発覚した
ケースも時々見かけられるのである。
◆レジ周り
飲食業の場合など、必ず現況調査させていただく場所で
ある。特に通知なしの調査の場合、
現金仕入の納品書や、領収書などが無造作に保管されて
おり、仕入除外→売上除外の把握には最短距離となる。
など、国税当局の過去の調査のノウハウから色々な場所やモノがが「見るべき」とされている。
最近では、パソコンの中身までチェックするのである。
肝心なことは、それらを「見せて欲しい」と調査官が言い出した時、
「見せられない」と言ってしまうと、
調査官の闘争心(?)火をつけるばかりでなく、誤解を招いたり、
最悪の場合銀行や取引先へ反面調査という事態を招いてしまう。。
次回は、税務調査の思い出話~人の口に戸は立てられぬ~をお送りします。