今回、ラブホテルの外観調査と内定調査について話してみたい。

まず、初めてラブホテルの外観調査を行った時の話である。

ラブホテルであるが、個人的に利用する場合、想像もしたことがなかったのであるが、

実は、駐車場、エントランス、階段や廊下などのいたるところに監視カメラが設置されている。

今から考えれば、「常識」のようなことでも若い調査官であった当時の田端には、想定外であった。

 

ひたすら職務遂行に執念を燃やし、土曜日の夜、ラブホテルのゴールデンタイムに、

駐車場の数や駐車車両の数、その時間帯の利用状況を駐車場やエントランスを何度か

出たり入ったりしながら熱心に調べていた。

ほぼ、下調べの段階で必要な情報が揃い、

帰宅しようと車に乗り込み発進したところ、

ホテルの奥の方の駐車場にあった、ランドクルザーがスピードを上げて、

明らかに、田端の車を追いかけてくるのである。

人間、「やましいこと」がなくても、追いかけられると逃げたくなるもの。(それが怪しい?)

いや、調査前の下見段階で、警察に突き出されたとしても「外観調査」

であることなんて言えるわけがないのである。

 

とりあえず必死になりランドクルーザーを振り切り、無事帰宅。

後日、そのホテルに事前通知無しで「特別調査」を着手したが、

「多分税務署が来るんとちゃうかと思ってたよ」と社長。

そして、「じろり」と田端の顔を見るのである。

田端はその調査の際、ラブホテルの裏方で、監視カメラが映し出している「駐車場」や「フロント」の

映像を見て、愕然とした。。。

外観調査ではなく、実質的に事前通知になっていたとは。。。

 

次は、あるラブホテルの選定作業の一環として、内偵調査が必要となった時の話。

当時、28歳であった私が、一番最近のラブホテル事情に詳しいであろうと

いう安直な理由で、内偵調査を行うこととなった。

(恥ずかしながら)当時の私の伴侶は税務署の同僚であったため、

守秘義務の面や内偵調査とはなんぞや、などの説明などわずらわしい手続は一切なく、

事情を話し快く同伴してもらった。

そして二人で、、、

利用時の入室状況は?

料金システムは?

精算方式は?

出前は?

設備は古い?新しい?

などなど、手分けして調べ記録している内にあっという間に2時間が過ぎ、精算し無事内偵調査終了。

 

・・・

・・・

その1ヶ月後、、酒席で、離婚をしたことを上司・先輩に報告した際

ふと、先輩が、、「あの内偵調査ほんまに奥さんといったんか?」と、、、

(いや、ちゃんと行きましたってば!!)

いやはや、痛くもない腹を探られるのであった。。