今回は脱税のツケについて書いてみようと思う。
しかし、調査が終わった後に残るのは「納税」である。
脱税ではなく、「否認」や「ミスの指摘」であった場合も
追加納付する税金は大小様々であるが、
脱税であった場合、そのツケはあまりにも重くのしかかる。
「否認」や「ミスの指摘」である場合、追徴税額と過少申告加算税及び延滞税が
「付帯税」として賦課されるが「脱税」の場合は過少申告加算税ではなく、
重加算税となる。
これが、曲者である。
といいうよりは、脱税は割りに合わないような仕組みとなっている。
例えば、、、
脱税が発覚し、追徴税額が1000万円であったとすると、
(5年前から200万円ずつの追徴とする)
 
 
本税   1000万円
重加算税  350万円(35%)
延滞税   100万円(概算)
———————————
合計   1450万円
となる。
ざっと、本来支払うべき税額の1.5倍である。
「不正」があった場合は、最長7年まで遡ることが税法上可能であるため、
7年遡及となった場合は、ざっと倍になる計算になる。
7年以上脱税を隠し通すのは、至難の業であり、
また精神的な平穏のない日々が続くのである。
また、上記数値をご覧になって頂いて、おわかりの通り、
「脱税」は14年間隠し通してやっとトントンなのである。
以前も書き綴ったが、脱税が発覚し、
追徴となった時の納税者の一言で最も多いのが、
「これで解放されました」
もしくは、
「やっと表に(お金を)出せる」
である。
「賢者」は歴史から学ぶと言うが、先人の過ちをより多くの
納税者に伝えたいと、しみじみ思う。。。